ピアスホールからの体液や膿は
- ほっておいて良いもの
- アレルギー
- 化膿
など…色々な原因があります。
同じ汁でも「浸出液」と、「膿」は別物(><)
このページでは、体液・膿の見分け方と対処法についてお伝えします
「汁」の種類の見分け方
サラサラ透明(薄黄色)の液体=浸出液
- 透き通っている(白~薄黄色)
- 痒みナシか軽度。
- 乾くとパリパリ。
- 血液が混ざることも。
近頃、「傷パワーパッド」で知られるようになりましたが、傷は「適度な湿り気」が大切。
その「適度な湿り気」を作り出す一つが「浸出液」
体液が多少出るのは自然なことなのです( ..)φ
浸出液には「傷を治せ~~~」と指令を出す物質(サイトカイン)が含まれています(*^-^*)
対策
ただし、金属アレルギーで出てくる場合だけは要注意!
金属アレルギーの浸出液
- サラサラ透き通っている
- 透明~薄黄色
- たくさん出て、乾くとパリパリ
- 痒い・赤いことが多い
対策
- とにかくピアスをアレルギーを起こさない物(下記アレルギーページ参照)に交換
- 交換して2~3日様子を見てみる
- 酷い場合はステロイド(これは病院に相談を)
- ピアス変えるまでホットソークはNG!
白く濁った液体=俗名クラスティ
先程の「浸出液」に、白血球などの細胞の死骸が混ざった状態です。
つまり、細胞がバイキンと戦ったあと。
次に説明する、酷い感染の状態にならないように、適切なケアを継続しましょう♪
黄色~緑の塊・ネトネト=膿
バイキンと戦う細胞が負け続けると、バイキンが過剰に増殖し「感染」という状態になります。
感染が酷くなり、血液成分やバイキン、死んだ細胞などの老廃物がドロドロと溜まり、汚~い体液となったのが「膿(うみ・のう)」。
- 濁っている(黄~黄緑)
- 乾かずネトネト。
- 痒い・腫れる・血が混じることも

一緒に腫れ(炎症)が起きることが多いです。
「バイキンが入った」から化膿していると思われがちで、消毒だけして対応される方が多いですが、実はバイキンはそこら中にいて、ただ存在するだけでは悪さはしないのです。
感染(化膿)は、「汚れをため込んでしまったせいで、バイキンが増えて、周りの細胞がやられた」状態。
つまり、
① 菌のエサ=「汚れ」を除去
② 細胞を元気に保つこと
が大切です(*^-^*)
対策
NGポイント!
★ありがちNGポイントチェック★
□ ピアスの頻繁な付け替え
□ クルクル回している
□ 消毒をしている
□ 睡眠中ひっかける
□ ついつい触ってしまう
□ ピアスが大きい・重い
□ ピアスがキツイ(圧迫)
□ 輪っかのピアス(CBRやフープなど)
□ ピアスを太くした
※基本的に抗生物質は不要です。
参考 軟膏の怖さについて
参考 セカンドピアスの選び方
参考 素材別の軽さ比較
案外、ピアスの負担やケアの方法を変えるだけで驚くほど状態が良くなることは多いです(*^-^*)
分泌液はいつまで出る?
ピアスを開けてしばらく
傷ができて日が浅いうち(数日)はわずかな分泌液が出るのは自然な事です。
傷を治すための成分が入っているので、乾燥にこだわらず、適湿で安静にしてあげてくださいね。
皮膚が出来てくる1週間~1か月程度でだんだんと体液が目立たなくなってきます。
安定したら分泌液はどうなる?
1週間~1か月し分泌液が出なくなってきた時期を、一般的に安定、と呼びます(^▽^)/
安定していれば分泌液は出ない事が多いですが、逆に安定してもまた傷の状態に戻ることもあり得ますし、安定していて分泌液がなくてもトラブルを抱えていることもあります。
あくまで一つの目安として参考程度に考えてくださいね。
かゆい時の対処法
どうしても痒い!
というときには、ホットソークやアイスソーク(冷たいホットソーク)などを試してみてください(^^)/
冷やすと痒みが楽になりますし、温めて循環を良くすることは傷の治癒の後押しになります。
しかし、それでも痒みが収まらない場合は、酷い感染やアレルギーを起こしている可能性があります。
お近くの皮膚科等へ相談してくださいね。
分泌液の掃除法・消毒は?
無理に剥がさず、ホットソークなどでふやかしてシャワーで洗い流します(‘_’)
分泌液が出るようなピアスホールは安定していないと考えられるため、掃除用のピアスフロスや消毒液などを使うことは避けましょう。
●浸出液と血液
カサカサ渇き、カサブタの役割をしています。
傷を守っているので、無理に剥がすと傷の広がりや感染の原因になります。
しかも、体液の中には傷を治す成分がたくさ~~~~ん含まれているんです!
しばらく様子を見ていれば、新陳代謝で下から皮膚が出来て自然に剥がれます。
●膿(感染)
これは体液じゃないので、汚れと同じで放置はNG。
ホットソークと泡洗浄、シャワーで優しく除去しましょう。
ただし無理に押し出さないで!
できる場合は細いピアスに変えて、スキマから膿が出れるようにしてください。
●消毒
皮膚科学会の創傷ガイドラインでも「感染が成立した状態では多少の組織障害を犠牲にしてでも消毒を行い,感染を抑えること」があると記載されているように、場合によって消毒をするかもしれません。
とはいえ、その判断は素人目には難しいです。
そのため当サイトでは、私自身の経験と、病院勤めの経験から、たとえ感染であっても「器具の消毒」はしても「傷の消毒」は百害あって一利あるかないかとしています(´・ω・`)
消毒液を塗布したら,殺菌にはある程度の時間がかかることを理解し,数十秒~数分間待つ.創部と消毒液が十分接触した後,付着している消毒液を洗浄してぬぐい去る.こうすることで,残留している消毒液による宿主に対する細胞障害を最小限に食い止めることができる.
創傷・褥瘡・熱傷ガイドライン―1 – 日本皮膚科学会
ちなみに、消毒液はすべて、「細胞毒性」=健康な細胞にも害があります(´・ω・`)
消毒液自体がバイキンのお家やエサになってしまわないよう、消毒のあとは洗い流すことが推奨されています。
ちなみに、アフターケアでの消毒は絶対に推奨しませんが、JPSのピアスジェルも使用後に洗い流すことが表記されています。
さいごに
これらはもちろん、判断基準のひとつにすぎません。
自己判断が難しかったり、微妙なケースも存在すると思いますので、治らないなぁ・・・不安だなぁ・・・と思ったら病院を受診してくださいね((+_+))!