「ピアスの穴あけを病院で綺麗にしてもらいたい」
そんな時に何科に行けばいいですか?と良く聞かれます。
どこに行ったらいいの?というのは、地域によっても違うのでヒトコトには言えません。
ただし、間違った診療科に行くと、先生が専門外であったり、器具が揃っていなかったりしますので、先生も私たち患者も困ってしまいます(^^;
こちらのページでは、病院の選び方、電話で聞くべきことについて、説明していきますね(*´▽`*)
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基本的にピアス≒皮膚科
皮膚科の診療について(中略)手足、顔、身体から耳、鼻、口の中まで器具を使わずに肉眼で見える範囲が皮膚科の診察範囲 です
皮膚科って何? – 東京都皮膚科医会
https://www.tcda.jp/東京都皮膚科医会とは/皮膚科って何?
ピアストラブルですと、基本的に「皮膚科」で大丈夫です。
炎症(腫れた)・化膿(膿んだ)・痛い・埋まったなど色々な皮膚トラブルに専門的に対応できます。
ただし「ピアス」を専門としているかは別。
「治療」を優先してピアスの維持を除去するDrもいれば、ピアスホールを維持しながら治療をするDrもいます。
最終的に治療は患者が選択することができますので、「ピアスを残したい」場合は希望を伝えることが大切です(*^-^*)
ただし、症状によってどうしても無理な場合もあるかもしれません。
先生から、納得のできる説明をしてもらってくださいねm(__)m
穴あけについては、行っているところといない所があるのでHPやお電話でぜひ確認してくださいね。
穴あけは年齢制限が設けられているところや、低年齢は保護者付き添いのところが多いです。
ピアス穴あけ時の確認ポイント
- 値段(保険は効きません、自由診療のため価格は病院によります)
- 着けてくれるファーストピアスの太さ・素材・長さ
- 施術はピアッサーかニードルか
- ピアス持参かどうか
- 施術時間
- その他、持ち物
また、信頼できるDrか不安なので、個人的に追加で確認するポイントとその理由です。これは、ご参考までに。
- 施術はDrかNsか。(病院によってはNs:看護師がピアッシングを行います。看護師はDrの指示があれば患者に一部の医療行為を施術できます。ピアスはグレーゾーンかな?と。)
- 術後の処方薬があるのか(予防で抗生剤を処方するDrは信用しません。詳しくはAMRと検索!)
- 術後に消毒を勧めるかどうか(散々、説明してきた通り、消毒は学会でも推奨されていません…販売するとお医者さんの利益になることは多いですが。利益でなく、強い信念をもって消毒されているDrもおられるかとは思います…よ)
更に、電話では聞けないけれど観察してしまうポイントがこちら
- 穴あけの際に角度も気にしてくれるのか(病院でのトラブルで最も多いであろうものは、位置・角度のミスです!)
- 施術は手袋をはいているか?(なんとびっくり、はかないDr・Nsも居るんです)
- ニードルは使いまわしではないか?(これもびっくり、使いまわす病院もありました。切れ味悪そう…)
- 清潔管理はどうか?(手袋しないのもそうですが、せっかくの滅菌器具を未滅菌の場所に置いたらゲンナリします。まぁ、ピアス程度は滅菌じゃなくてもいいと思いますけど!笑)
病院であけたら安全か?
正直、微妙なところです。
あとで説明しますが、ピアススタジオはほとんどが違法です。
ただ、私の知るスタジオが違法でありながら、「ピアス」というものを専門に知識と経験を深めて、責任もって処置を行っていた、そしてそれを私は尊敬し信頼していたのも事実です。
一方、病院は合法でありながら、「ピアス」に関しては知識・経験が浅いところが多いのも実情。
病院ではほとんどが「ピアッサー」や「ピアスガン」などの、簡易的な穴あけしかされていないのも実情です。(特に軟骨の穴あけには絶対に向きません。)
また、一部ではニードルの使いまわしや、看護師による穴あけが行われているのも実際この目で見た事実です。
もちろん、ピアススタジオで「ずさん」なところ、病院で「ピアスを専門」にしているところも多いです。
ピアススタジオ=危険
という固定概念は一旦置いておいて、しっかり情報を調べ、信頼できる場所で処置をしてもらうべきだと思います。
耳鼻(咽喉)科じゃないの?
耳鼻科(耳鼻咽喉科)は、耳という字はつけども、どちらかといえば「耳の穴の中」から先が専門です。
耳鼻咽喉科は(中略)聴覚・嗅覚・味覚・平衡感覚などを扱う感覚器のエキスパートであると同時に、摂食嚥下・音声言語・呼吸などの機能と、それに必要な口腔・咽頭・鼻腔の専門的診療を行うことができます。
一般の皆さん:一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
http://www.jibika.or.jp/citizens/index.html
「聴覚」としての耳の機能を専門に見てくれますし、外耳炎や内耳炎などはもちろん耳鼻科にかかられるのがベストなのですが、「ピアスの傷」は本来専門外。
ただ、先生によって「専門」としている分野は違いますので、耳鼻科でも「ピアスの穴あけ」をしているところもありますし、専門的な治療をしてくれる場合もあります。
近くに耳鼻科しかない!とか、ココの耳鼻科でぜひ見てほしい!という場合は行ってから困らないために、お電話などで症状を確認されるといいですよ(*^-^*)
酷い肉芽・ケロイド=形成外科
形成外科とは、身体に生じた組織の異常や変形、欠損、あるいは整容的な不満足に対して、あらゆる手法や特殊な技術を駆使し、機能のみならず形態的にもより正常に、より美しくすることによって、みなさまの生活の質 “Quality of Life” の向上に貢献する、外科系の専門領域です。
日本形成外科学会 > 一般の方へ
http://www.jsprs.or.jp/general/
ちょっと複雑な処置(肉芽やケロイドを切ったり縫ったり)は形成外科という分野が得意です。
(もちろん皮膚科で切ったり縫ったりが上手な先生も多くおられます。)
簡単に言えば「症状」だけでなく「見た目」も治療してくれる専門の先生です。
ちなみに「形成外科」自体の数はけっこう少ないです。
あっても皮膚科とセットの事が多いです。
形成外科と整形外科の違い
知恵袋で時々、ピアストラブルに整形外科をすすめられている方が居ます(^^;
形成外科と勘違いされているのでしょうね。
整形外科は身体の芯になる骨・関節などの骨格系とそれを取り囲む筋肉やそれらを支配する神経系からなる「運動器」の機能的改善を重要視して治療する外科
(中略)
形成外科は、生まれながらの異常や、病気や怪我などによってできた身体表面が見目のよくない状態になったのを改善する(治療する)外科
整形外科と形成外科|公益社団法人 日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/public/about/plastic_surgery.html
つまり、整形外科は「骨」「筋肉」「神経」など「運動」に関わる体のプロ。
形成外科は体の「見た目」の改善をするプロです。
字は似ているけど、ぜんぜん違うものです。
ただし・・・整形外科の先生でも、火傷や傷を見てくれる先生もおられます。
(耳鼻科でピアスを見てくれるのもそうですね)
お近くに整形外科しかない…!という場合でも、電話して聞いてみるほうがいいでしょう。
外科はどうなの?
「外科」というのは「内科」の反対で、手術など「外的な治療」によって傷や病気を治す診療科の総称です。ですので、整形外科も、形成外科も、脳神経外科も、ぜ~んぶ外科です。
とはいえ、一般的に医院で掲げられている外科は「消化器外科」であることが多いです。おなかの病気の専門ですね。
と、いうわけで、一般的な「外科」もピアス対象とは言えません。
(もちろん先生によって違うので、気になる場合はご連絡のうえで受診を決めてくださいね☆)
受診の前に確認しておくこと
特にピアスを残さないでもいい場合は、とにかく皮膚科に行けば解決するはずです。しかし、綺麗に、ピアスは残したままで治療を行いたい場合は
- ピアスを残したままの治療は行っているか?
という点を確認しておくと安心です。
具体的には肉芽の場合はシリコンチューブ療法や圧迫療法、ステロイド注射や軟膏。感染の場合でも同様にチューブの留置でホールをキープする場合があります(そのまま金属を使用できる場合ももちろんあります)
単なる炎症であればもちろんキープできるでしょうし、金属アレルギーの場合は非金属もしくはイオン化しない金属に交換するだけで治療ができます。
確かにピアスを取ればどれも解決は早いのですが、できたらキープしたいですよね(^▽^;)
是非、後でトラブルにならないように、あらかじめ確認&念押ししておきましょうm(__)m
ピアススタジオは?
多くの場合、違法です
ピアスを開けるなら「ピアススタジオ」と良く聞くと思います。
一方、「違法である」というのも有名な話ですね。
そう、他人の体を傷つけて、ましてやお金を貰うことは、医師法に違反している事なのです。
軟膏を販売しているところもあるらしいですが、もちろん薬事法に違反します。
実際逮捕された人もいます(´・ω・`)
軟骨などを安心して開けられるのも、ひっそりとした事実
違法でありながら、なかなか病院ではしてもらえない「ニードル」での穴あけ処置をしてくれるのが「ピアススタジオ」でもあります。
しかも、ピアスを専門にして食っているので、技術はピカイチです。(多くの場合)
特に軟骨の場合、ピアッサーでの穴あけは経験上オススメしません(´・ω・`)
でも、私みたいな「ビビり」は自分で軟骨にピアスなんてあけられません(´・ω・`)笑
そんな時に、やっぱり私はスタジオを頼ってしまうのです(^^;
もちろん、病院でもスタジオでも、ヤブと呼ばれるところは存在します。
しっかりと情報収集をしてから、信頼できるところを訪問しましょうm(__)m